「肉体関係」を条件に貸し付けを行うひととき融資。
最近、このひととき融資による被害相談が増えています。
主に若い女性や主婦などがターゲットにされます。
しかし、ひととき融資は犯罪に巻き込まれるリスクが非常に高い危険な行為です。
今回は、ひととき融資の危険性、ひととき融資から抜け出すための解決方法について、司法書士が徹底解説しきます。
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目次
1.ひととき融資とは?
ひととき融資の特徴
ひととき融資とは、融資する代わりに相手に対して肉体関係(性的関係)を迫るという、卑劣な融資方法です。
冒頭でもお伝えしたとおり、ひととき融資は若い女性や主婦の方がターゲットにされることが多く、ここ最近では大きな社会問題となっています。
ひととき融資では肉体関係が1回で済むとは限りません。
返済や追加融資のたびに肉体関係を迫られることがほとんどです。
そのため被害女性たちは、全額払い切るまで精神的・肉体的ダメージを背負わされ続けることになるのです。
2.ひととき融資の温床
ひととき融資とは個人間融資のこと
ひととき融資とは、インターネットやSNSで行われる個人間融資の一種です。
インターネットには、個人間融資の専用掲示板が大量に存在しています。
掲示板ではお金を借りたい人とお金を貸したい人とでお金の貸し借りが行われます。
SNSでのひととき融資
ツイッターをはじめとしたSNS上でもひととき融資は頻繁に行われています。
金銭的に困っている女性たちは、ツイート文に
#お金に困っています
#5万円貸してください
といったタグ(#)を付けて、お金を貸してくれる人を探します。
すると、SNS投稿を見つけて、ひととき融資を望む男性たちが近づいてきます。
「お金にお困りのようですね。5万円なら即日融資できますよ」
男性は、優しく紳士的な言葉遣いで女性を安心させて警戒心を解きます。
何度かやり取りをしたのち「お金を貸しますので、まずは実際にお会いしませんか?」と男性が切り出し、女性もそれに応じます。
実際に会うと、男性は肉体関係を交換条件に融資の提案をしてきます。
提案に応じてしまう利用者
すでにブラック状態でどこも貸してくれない多重債務の女性たちは、肉体関係が条件であってもつい提案に応じてしまいます。
また、学生や主婦は収入がそれほど多くないため、10万円の貸付額アップや利息を安くしてくれるといった提案は、非常に魅力的に映ります。
本当にお金に困っている人は、ダメだと分かっていてもついひととき融資を利用してしまうのです。
3.ひととき融資の危険性
相手に写真や動画を撮られる
ひととき融資が成立すると、2人は性交渉におよぶわけですが、その際に裸の写真や動画を撮られることがあります。
これは非常に危険です。
なぜなら、男性が撮った写真を脅しのネタにして、その後も肉体関係を強要してくる可能性が高いからです。
ひととき融資に応じてしまうこと自体が危険なのです。
こうした事態を避けるためにも、ひととき融資は絶対に利用しないようにしましょう。
4.ひととき融資の違法性①
ひととき融資を強要罪で立件するのは難しい
肉体関係を条件に融資行為をすることは、倫理的な問題はありますが、法的に違法となる可能性は非常に低いです。
なぜなら、両者の同意をもとに性行為におよんでいるため、強制性交等罪や強制わいせつ罪、強要罪としての立件が非常に困難であるからです。
被害女性が18歳未満の未成年であれば、相手の男性は児童買春禁止法違反の容疑で逮捕されますが、成人女性の場合ですとこのケースには該当しません。
逮捕された事例
2019年6月、大阪府千早赤坂村の元男性職員(当時36歳)が、SNSで知り合った複数の女性に肉体関係を条件にひととき融資を行ったことで逮捕されました。
果たしてこの男性はどういった容疑で逮捕されたのでしょうか。
【参考資料】実際のニュースはこちら「金を貸す条件は性行為!「ひととき融資」で逮捕された36歳公務員の素顔」
5.ひととき融資の違法性②
ひととき融資は出資法違反・賃金業法違反
逮捕された男性は、女性たちに対して肉体関係を融資の条件にするだけでなく、26万円の貸付に対して81万円もの高い利息を付けて融資を行っていました。
これは出資法で定められている年利109.4%をはるかに上回る利息です。
つまり男性はこの出資法違反の容疑で逮捕されたのです。
他にも「貸金業と営む者は貸金業登録をしなければならない」と定める貸金業法違反(※無登録だったため)の容疑でも逮捕されました。
つまりひととき融資は少なくとも「出資法違反」と「貸金業法違反」の2つの犯罪を犯しています。
よってひととき融資を行う業者のほとんどは、違法賃金業者である「闇金」といえます。
違法業者に返済する必要はない
また、利息制限法という金銭貸し付けをする際の上限金利に関する法律では、年利15~20%が上限と定められています。
もし上限金利を超えていればそれは違法となるため、借りた側は相手方に対して支払いが不要になります。
現在、ひととき融資による被害を受けて困っている方でも解決できるチャンスは十分にあります。
法律を武器に、現状を打開できるということを認識しておきましょう。
6.ひととき融資被害の対処法
実際にひととき融資の被害に遭っているならば、まず声を上げる勇気を持ちましょう。
「借りたお金は返さないと申し訳ない」
「恥ずかしい写真や動画をバラまかれたらどうしよう」
「誰かに相談したことがバレたらひどい仕打ちをされる」
きっとそういった心配で気持ちが一杯いっぱいなのだと思います。
しかし、このまま精神的ダメージを負い続けていると、あなたが潰されてしまいます。
司法書士に相談しよう
そこでオススメなのは、闇金解決を専門とした司法書士に相談することです。
ひととき融資はいくつもの法を犯している違法業者「闇金」です。
法律の専門家である司法書士なら、悪徳業者の違法性を指摘することができます。
まずは、司法書士に自分を苦しめているひととき融資が闇金かどうか判断してもらいましょう。
司法書士ならあなたにあった解決方法を見つけて、正しい方法で解決へと導いてくれるでしょう。
ただし司法書士なら誰でもいいわけではありません。
「闇金対応の経験と実績が豊富な司法書士に相談すること」これがポイントです。
まとめ
- ひととき融資とは肉体関係を条件に貸し付けを行うこと
- ほとんどのひととき融資は違法業者である可能性が高い
- ひととき融資の解決は司法書士に相談しよう
今の状況が辛かったとしても、誰かに相談するだけであなたの精神的負担はだいぶ軽くなるはずです。
心配することはありません。
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